屋根塗装においてタスペーサーを使用することは、スレート屋根の塗膜による目詰まりを防ぐために重要ですが、すべてのスレート屋根にタスペーサーが必須というわけではありません。屋根の状態や条件によっては、タスペーサーが不要なケースもあります。
タスペーサーが必要ないケース
タスペーサーが機能しない場合もあるため、その必要性を見極めることが大切です。例えば、スレートの隙間が4mm以上空いている場合や、南向きで太陽熱にさらされる屋根面では、自然にスレートが反って隙間が生じるため、タスペーサーの挿入が不要となることがあります。また、屋根材が割れやすい状態まで劣化が進んでいる場合や、勾配が15度以下の緩やかな屋根やスレートの形状によっても、タスペーサーを使用する必要がない場合があります。
そのため、タスペーサーを使用する必要があるのかは、業者による屋根の状態診断から判断を受けることが重要です。
タスペーサーを使用するメリットとコスト
タスペーサーを使用することで、施工時間が短縮され、人件費の削減が可能となる場合があります。しかし、タスペーサーの使用に伴い、追加のタスペーサーの材料費が発生することもあるため、最終的なコストについては、見積書を確認し、業者とよく相談することが重要です。
タスペーサーを使う屋根塗装の手順
タスペーサーを使用する場合の屋根塗装の手順は以下の通りです。
①高圧洗浄
②下地処理、補修
③下塗り
>タスペーサーの挿入
④中塗り・上塗り
従来の縁切りでは、④までの工程が完了した後に、1日〜数日にわたり乾燥させてから行いますが、タスペーサーを使用する場合は、③(下塗り)と④(中塗り・上塗り)の間に挿入を行います。タスペーサー挿入後は、下塗りの乾燥を待つ必要がありますが、上塗りが終わってからの乾燥を待つ必要はありません。また、タスペーサーの挿入は数時間程度で終了します。
最後に
現在、タスペーサー工法はその安全性と効率性の高さから主流となっています。しかし、タスペーサーの使用については、屋根の状態や費用面を十分に検討し、最適な選択をすることが重要です。屋根塗装を検討している場合、リフォーム工事の方法は建物の現状によって大きく異なります。したがって、業者に相談し、適切な工法を選ぶことが大切です。
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